PET検診が最も有効的な「がん」の一つです。甲状腺が体の表面側に近いことから画像で目視しすいためです。ただし良性腫瘍でもFDGが集積し偽の陽性反応を示すことがあるので精密な検査を実施するためにはCTなどの検査を併用する必要があります。
PET検診の検査薬であるFDGが集中しやすいため甲状腺がんに引き続きPET検診が有効的と言えるでしょう。PET検診は肺がんの早期発見を改善する切り札として注目されています。また、リンパ節などに移転した腫瘍も同時に発見することが可能です。肺がんを診断するためにはPET検診と胸部CTが始めに行う検査方法となっています。
食道、胃、大腸などの消化器は日頃より活動が活発なため、正常時においてもFDGが集中しやすくPET検診でがんを発見することが困難です。また、CTやMRIでも発見率が低いため内部の様子を直接目視することのできる胃内視鏡や大腸内視鏡が効果的な検査方法と言えるでしょう。
肝臓にはFDGの吸収を妨げる酵素が分泌されているので「原発性の肝臓がん」はPET検診で診断することが困難です。一方、転移したがんは酵素が含まれていないのでPET検診でも容易に発見することが可能です。原発性の肝臓がんに適した検査法は腹部超音波と腹部CTが効果的で、転移したがんであればPET検診と腹部超音波が有効的な選択肢となります。
膵臓は体の深層部に位置する臓器のため早期発見が難しいと言われています。PET検診を実施しても他の検査方法を上回るほどの効果が得られていません。そういったことから「がんの判別方法」として用いられることが一般的です。「良性の腫瘍なのか?」それとも「がんなのか?」を判別するためにPET検診が活用されています。
PET検診を用いても乳がんは正常な細胞と異常な細胞との区別が判断しにくく、FDGが集中しにくい特性があるのでPET検診の有効性に欠けます。検診にはマンモグラフィーと乳腺超音波検査いう乳がんに特化した検査方法が適しています。
子宮がんには「子宮頸がん」と「子宮体がん」がありますがPET検診はどちらにも効果的な検査方法です。子宮体がんに関しては、PET検診はほかの検査方法と比較しても負担が少ない検査方法のため、特に有効的な手段と言えるでしょう。卵巣がんにおいてもPET検診の有効性が評価されています。
前立腺がんはFDGが集中しにくい特性を持っているため、PET検診での発見率が低くなります。従って、画像の分解能力が優れているMRIが最も効果的な検査方法と言えるでしょう。
PET検診に用いる検査薬のFDGは尿として体外に排出されるため例え「がん」が発症していても発見しにくい場所です。そのためPET検診が適しているとは言えません。超音波検査とMRIによって検査する必要があります。
他の画像検査を実施しても濃度のコントラストが判別しにくいため発見が難しい「がん」です。しかし、その特性を活かして検査薬であるFDGが集中する場所を観察するにはPET検診が適しています。
脳は日頃より活動が活発なため検査薬であるFDGが集中しやすい場所です。そのためがんのある場所によって検出能力にばらつきが生じてしまいます。脳腫瘍の検査ではPET検診に併用して頭部MRIを実施することで精度の高い検査を行うことが可能となります。